「避妊に失敗したかもしれない…」
そんな緊急事態に、オンラインで迅速にアフターピル(緊急避妊薬)を処方してもらえるエニピルは、とても心強い存在です。
しかし、エニピルのサイトを見てみると、アフターピルには「エラ」と「レボノルゲストレル」の2種類があることに気づきます。パニックになっている状況で、「一体どっちを選べばいいの?」と、さらに不安や焦りを感じてしまう方も少なくないでしょう。
この記事では、そんなあなたの不安を解消するために、産婦人科の専門家の監修のもと、エニピルで処方される2種類のアフターピルについて、以下の点を徹底的に比較・解説します。
- 「エラ」と「レボノルゲストレル」の根本的な違い
- 時間、効果、料金、副作用の詳しい比較
- あなたの状況に合わせた「選び方の判断基準」
- 日本未承認薬「エラ」の安全性に関する客観的な情報
この記事を最後まで読めば、2つの薬の違いが明確に理解でき、ご自身の状況に最適なアフターピルを、自信を持って選択できるようになります。まずは落ち着いて正しい知識を得ることが、不安を和らげる第一歩です。さあ、一緒に見ていきましょう。
この記事でわかること
エニピルで処方される2種類のアフターピルの違いを完全に理解し、緊急時でも冷静に、あなたにとって最適な選択ができるようになります。
エニピルで処方可能なアフターピル2種類

エニピルでは、有効成分の異なる2種類のアフターピルが処方可能です。それぞれに服用できる時間や特徴が異なります。
2.1 エラ(有効成分:ウリプリスタール酢酸エステル)
エラは、有効成分「ウリプリスタール酢酸エステル」を含むアフターピルです。
- 服用期限:性行為の後、120時間(5日)以内
- 特徴:レボノルゲストレルよりも服用可能な時間が長く、時間が経過しても妊娠阻止率が低下しにくいと報告されています。海外では標準的な緊急避妊薬として広く使用されていますが、日本ではまだ承認されていません(※)。
※日本未承認医薬品ですが、医師の判断のもと、法的な手続きを経て輸入・処方されています。WHO(世界保健機関)の必須医薬品リストにも掲載されており、その有効性と安全性は国際的に確立されています。
2.2 レボノルゲストレル
レボノルゲストレルは、黄体ホルモン(プロゲスチン)を主成分とするアフターピルです。
- 服用期限:性行為の後、72時間(3日)以内
- 特徴:日本で唯一、緊急避妊薬として国から承認を受けている薬剤です。多くの産婦人科で一般的に処方されており、長年の使用実績があります。
【一目でわかる】エラ vs レボノルゲストレル徹底比較表
2つの薬の主な違いを、比較表にまとめました。どちらを選ぶか判断する際の参考にしてください。
【エラ vs レボノルゲストレル 比較表】
比較項目 | エラ(ウリプリスタール) | レボノルゲストレル |
---|---|---|
服用期限 | 120時間(5日)以内 | 72時間(3日)以内 |
妊娠阻止率の報告 | 120時間以内まで約98%を維持 | 24時間以内 約97% → 72時間以内 約85% |
BMI(肥満指数)の影響 | 影響を受けにくい(BMI30以上もOK) | BMI30以上で効果が低下する可能性が示唆 |
日本での承認 | 未承認(海外で豊富な実績あり) | 承認済み |
料金(エニピル) | 10,978円(税込) | 10,978円(税込) |
※妊娠阻止率は、服用タイミングや個人差により変動します。100%の避妊を保証するものではありません。
どちらを選ぶべき?あなたのための判断基準ガイド
比較表を見ても、「じゃあ、私の場合はどっち?」と迷ってしまいますよね。ここでは、あなたの状況に合わせた選び方のヒントを具体的に解説します。
4.1 エラが選択肢として考えられるケース
こんな方は「エラ」を検討してみましょう
- 性行為から72時間(3日)以上が経過してしまった
- 肥満気味で、ご自身のBMIが30以上の方(※)
- 時間が経ってしまったが、より確実性を重視したい場合
- 地方在住などで配送に2日以上かかる可能性があり、服用までの時間に余裕を持たせたい方
エラの最大のメリットは、120時間という時間的猶予と、時間が経っても効果が落ちにくい点です。また、肥満の方でも効果が減弱しにくいという報告があるため、BMIが高い方にとっては重要な選択肢となります。
※BMIの計算式:体重(kg) ÷ [身長(m) × 身長(m)]。例えば、身長160cmで体重77kg以上の場合、BMIが30を超えます。
4.2 レボノルゲストレルが選択肢として考えられるケース
こんな方は「レボノルゲストレル」を検討してみましょう
- 性行為から24時間以内に服用できる
- 日本で承認されている薬という点に安心感を持ちたい方
- 一般的な体型(BMI30未満)の方
レボノルゲストレルは、特に24時間以内に服用できれば、エラと同等の高い妊娠阻止率が期待できます。日本で長年使われてきた承認薬であるという実績は、大きな安心材料と言えるでしょう。性行為から時間が経っておらず、国内承認薬を希望する場合には、有力な選択肢です。
医師からのアドバイス
どちらの薬を選ぶべきか最終的に判断するのは非常に難しいことです。一番大切なのは、ご自身の状況(性交からの時間、健康状態、不安な点など)を正直に医師に伝えることです。エニピルの医師は専門家として、あなたにとって最適な薬を一緒に考えてくれます。一人で抱え込まず、診察時に遠慮なく相談してください。
エニピルのアフターピル料金体系詳細
エニピルでは、診察料無料でアフターピルを処方してもらえます。料金は薬代と送料のみで、非常にシンプルです。
5.1 単品購入の場合
- 薬代(エラ/レボノルゲストレル共通): 10,978円(税込)
- 診察料: 0円
- 送料:
- 通常配送(ネコポスなど): 550円(税込)
- 特急バイク便(対象エリア限定): 5,500円(税込)
つまり、通常配送の場合、総額11,528円でアフターピルを手に入れることができます。
5.2 お守り代わりの「セット購入プラン」
エニピルでは、将来の「もしも」に備えるためのセットプランも用意されています。事前に購入しておくことで、いざという時に慌てずに済み、1個あたりの価格もお得になります。
プラン | 総額(税込) | 1個あたり価格(税込) |
---|---|---|
2個セット | 18,150円 | 9,075円 |
10個セット | 70,400円 | 7,040円 |
※料金は2025年9月時点のものです。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
他社サービスとの価格比較
エニピルの料金は、他のオンライン診療サービスと比較してどうなのでしょうか。薬代だけでなく、診察料や送料を含めた総額で考えることが重要です。
【アフターピル料金比較(総額目安)】
サービス名 | エラ料金(総額) | レボノルゲストレル料金(総額) |
---|---|---|
エニピル | 11,528円~ | 11,528円~ |
クリニックA | 約15,950円~ | 約10,950円~ |
サービスB | 約17,600円~ | 約10,400円~ |
※薬代+診察料+送料の最低料金で計算した目安です。最新の正確な料金は各公式サイトでご確認ください。
比較すると、エニピルは診察料が無料であるため、特にエラを希望する場合には総額を抑えやすい傾向にあります。また、両方の薬が同じ価格で提供されているため、費用の心配をせずに、医学的な観点から最適な薬を選びやすいというメリットがあります。
服用タイミングと効果の関係性
アフターピルは、服用するタイミングが非常に重要です。時間が経つほど、その効果は下がってしまう傾向にあります。
7.1 時間経過による妊娠阻止率の変化
- 24時間以内:この時間内に服用するのが最も望ましいです。レボノルゲストレルで約97%、エラで約98%と、どちらも非常に高い妊娠阻止率が報告されています。
- 72時間(3日)以内:レボノルゲストレルの効果が約85%に低下するとされる一方、エラは約98%を維持すると報告されています。この時間帯から、エラの優位性が高まります。
- 120時間(5日)以内:レボノルゲストレルの適用時間を超えます。この段階では、エラが唯一の選択肢となります。
7.2 120時間を超えてしまったら…
残念ながら、性行為から120時間(5日)を超えてしまうと、エラ、レボノルゲストレルともに、十分な避妊効果は期待できません。この場合は、アフターピルを服用するのではなく、次の月経が来るかを確認し、遅れるようであれば妊娠検査薬を使用するか、産婦人科を受診して相談することが必要です。
副作用と注意点の比較
アフターピルには、ホルモンバランスを一時的に変化させるため、副作用が起こることがあります。多くは一時的で、24時間以内には治まります。
8.1 共通して起こりうる副作用
どちらの薬にも共通して、以下のような副作用が報告されています。
- 不正出血
- 吐き気
- 頭痛、下腹部痛
- 倦怠感、眠気、めまい
【重要】服用後2~3時間以内の嘔吐に注意
もし薬を服用してから2~3時間以内に吐いてしまった場合、薬の成分が十分に吸収されていない可能性があります。その際は、すぐに処方を受けたクリニック(エニピル)に連絡し、医師の指示を仰いでください。追加での服用が必要になる場合があります。
8.2 薬剤ごとの特徴的な副作用
報告されている副作用の傾向には、若干の違いがあります。
- エラで比較的報告が多いもの:月経痛、胃の不快感など
- レボノルゲストレルで比較的報告が多いもの:吐き気、気分の落ち込み、不安感など
ただし、副作用の出方には個人差が非常に大きいため、あくまで傾向として参考にしてください。どちらの薬でも、気になる症状が続く場合は、エニピルの相談窓口や医療機関に相談しましょう。
エニピルでの処方の流れと相談のしやすさ
エニピルなら、不安な気持ちを抱えたまま、誰でも簡単に医師に相談できます。
- LINEで友だち登録:公式サイトからLINEを登録し、メニューから「診察を予約する」をタップ。
- WEB問診に回答:現在の状況や体調について、簡単な質問に答えます。
- 医師とのオンライン診療:予約した時間に、医師とビデオ通話や電話で診察を受けます。ここで、どちらの薬が良いか、副作用はどうかなど、何でも相談しましょう。
エニピルは24時間、産婦人科医や薬剤師などの専門家が対応してくれるため、診察後でも不安なことがあればいつでも相談できる体制が整っています。薬剤の選択に迷った場合でも、専門家があなたの状況をヒアリングし、最適な選択をサポートしてくれます。
よくある質問(FAQ)
- Q: エラは日本で未承認とのことですが、安全性は大丈夫ですか?
- A: はい。エラ(ウリプリスタール)は、アメリカのFDA(食品医薬品局)をはじめ、世界100カ国以上で承認・使用されている実績のある医薬品です。WHO(世界保健機関)も必須医薬品としてリストに掲載しており、その有効性と安全性は国際的に広く認められています。日本では承認されていませんが、医師が法的な手続きを踏んで輸入し、責任を持って処方しているため、過度に心配する必要はないと考えられます。
- Q: 結局、どちらの薬の方が効果が高いのですか?
- A: 服用タイミングによって異なります。性行為から24時間以内であれば、両者の妊娠阻止率に大きな差はないと報告されています。しかし、24時間を超えると、時間が経っても効果が落ちにくい「エラ」の方が、より高い効果が期待できるとされています。
- Q: BMIが30以上だとレボノルゲストレルは効かないのですか?
- A: 「全く効かない」わけではありませんが、BMIが30以上の方では、レボノルゲストレルの血中濃度が上がりにくく、効果が減弱する可能性があるという研究報告があります。そのため、BMIが30を超える場合は、その影響を受けにくいとされる「エラ」が推奨されることがあります。診察時にご自身の身長・体重を正確に伝え、医師に相談することが重要です。
- Q: 72時間を過ぎたら、もうエラしか選択肢はないですか?
- A: はい、その通りです。レボノルゲストレルの服用期限は72時間以内と定められているため、それを過ぎた場合は、120時間まで対応可能な「エラ」が唯一の選択肢となります。1分でも早く行動することが大切です。
まとめ:あなたに最適な選択のために
今回は、エニピルで処方される2種類のアフターピル、「エラ」と「レボノルゲストレル」の違いと選び方について解説しました。
【アフターピル選択の重要ポイント】
- 時間で判断:72時間を超えたら「エラ」一択。24時間以内ならどちらも有効な選択肢。
- 体型で判断:BMI30以上の方は、効果が期待しやすい「エラ」を検討。
- 安心感で判断:国内承認薬という実績を重視するなら「レボノルゲストレル」。
- 迷ったら医師に相談:エニピルなら、専門家があなたの状況に合わせて最適な薬を提案してくれます。
緊急事態に直面すると、誰でも冷静な判断が難しくなります。しかし、事前に正しい知識を持っておくことで、パニックにならず、あなたにとって最善の行動をとることができます。
エニピルは、費用の心配なく2つの薬を比較検討でき、専門家に24時間相談できる、非常に心強いサービスです。一人で悩まず、まずは専門家につながることから始めてみてください。あなたの不安が、少しでも早く解消されることを願っています。
アフターピルは、あくまで緊急的な手段であり、100%の避妊を保証するものではありません。服用後は、予定通りに月経が来るかを確認し、今後の避妊方法については低用量ピルの服用なども含めて、パートナーや医師と相談することをお勧めします。症状や体調に不安がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。