女性のなかにはピルを使ってみたいと思っているものの、値段が高くなかなか手が出せないなんて人もいるのではないでしょうか。
手に入れたいと思ってもハードルが高く、なかには諦めてしまう人もいるかもしれません。どうしてピルは高いのか?迫ってみたいと思います。
Contents
ピルが高い理由
そもそもピルの役割とは、希望しない妊娠を防いだり女性ホルモンのバランスを整え女性のさまざまな不調を改善することが期待されています。
世界ではピルといえば特別珍しいものではありませんが、日本ではピルというとどうしてもハードルが高いものというイメージがついてしまっています。
現在では保険適用でも処方されているピルですが、もともとは自費診療のみ1シート3,000円前後で処方されていました。
保険適用になり手元に入る金額は少なくなるものかと思いきや3割負担でも同じ金額になるように、薬価を引き上げるなどの対策がとられました。
その理由として保険適用になって自己負担額が安くなると性の乱れが起こりやすくなると考える医師も多かったこと、避妊の為にピルを飲んでいる人が生理痛などの嘘をついて処方を希望するなどの問題が起こると考えられたためです。
ピルは保険適用ではないので、あくまでも自費診療になり病院がその価格を設定できます。
同じ種類のピルだとしても、病院によって価格に差があるのはこのためです。
自費診療で価格を統一させるのは、独占禁止法違反に該当してしまいます。
また料金の基準になる「標準価格」を設定した場合も違反になるなど、厳しい条件が設定されています。
海外ではピルの処方の仕方も料金設定も違いがある
性行為のあと72時間以内に服用することで妊娠する確率を85%予防できる「緊急避妊薬」についても、諸外国と比べるとかなり値段が高く設定されています。
例えばアメリカの販売価格は最安値で1,500円程度から処方できますし、イギリスではアフターピルなどの避妊薬はすべて無料などの対策を取っています。
そのため誰もが気軽に処方してもらえるものになり、不要な妊娠を防ぐことにもつながっています。また日本では認可されていない、エラワンなどの性交後120時間以内に服用するタイプの緊急避妊薬などもあります。
女性の選択肢を増やすために、さまざまな種類のピルを扱っているのが特徴です。
日本ではピルの処方までのハードルも高くすぐに手に入らない
時間にタイムリミットがある分、できるだけ早く手に入るかどうかが重要ですが、日本の場合は病院への受診と処方箋が必要になります。
緊急避妊薬を取り扱っている病院自体が少ない地域では、よりてに入りづらいものになってしまっているのです。
日本ではピルのジェネリックなども販売されていますが、それでも1万円前後の費用がかかるなど若年層には手に入りにくくなってします。
ちなみに世界では80カ国以上で処方箋なしでピルが購入でき、病院や薬局だけでなく公共施設や政府公認のウェブサイトなどでも購入できるようになっています。
日本と比較するともらえる場所も広く、手軽に手に入るものとして認知されています。
日本でもオンライン化は実現するといわれていますが、なかには反対派の医師もおり厚生省に意見書を提出している人もいます。日本では望まぬ妊娠に対して自業自得と考える人も多いのです。
まとめ
日本ではピルというと価格が高く、また病院の受診が必要だったりとハードルが高いものだというイメージがついています。
そのため必要なときに気軽に処方してもらえないものだと思っているかもしれません。
女性が生活しやすくなるためにも、もっとピルを身近なものにして気軽に処方してもらえるように改善されていけばいいですね。