ピルの種類比較一覧

ピルには様々な種類があり、配合されているホルモンの種類やホルモンの配合割合、配合量等によって分類されています。それぞれに特徴があるので、自分に合ったピルを見つけましょう。

Contents

先発と後発(ジェネリック)

ピルには先発品と後発品(ジェネリック)があります。先発品は新薬を最初に開発した製薬会社から販売された薬のことで、販売後一定期間は特許があるため他の会社は同じ薬を販売することが出来ません。

特許が切れた後は、どの会社も承認を受ければ全く同じ有効成分を配合した医薬品を製造・販売することが可能となります。

ジェネリックは先発品と同じ成分を同じ割合で配合しているので効果は同じですが、開発コストが安く済むため、一般的にはジェネリックの方が価格が安く設定されています。

ピルの分類(相性別)

ピルはホルモン量の配合が変化しない1相性ピルと、ホルモンの量が変化する段階型ピルに分類されます。

1相性ピル:1周期に服用するピルに配合されているホルモンの量(黄体ホルモン、卵胞ホルモン)が全て同じ配合量になっているので、ピルの順番を気にすることなく服用でき、飲みやすいのが特徴でっせう。(代表的な1相性ピル:マーベロン、ファボワール)

2相性ピル:1周期に服用するピルに配合されている黄体ホルモンの配合割合が2段階に変化するように配合されています。

3相性ピル:1周期に服用するピルに配合されているホルモン(黄体ホルモン、卵胞ホルモン)の配合割合が、本来の自然なホルモンバランスに近くなるように3段階に変化するように配合されています。(代表的な3相性ピル:トリキュラー、アンジュ)

ピルの分類(世代別)

ピルは黄体ホルモンの成分によって世代が分かれており、古いピルが第一世代、最も新しく開発されてピルが第四世代と第一世代~第四世代まで分類されています。一般的には、新しい世代の方が副作用が少ないと考えられていますが、必ずしもそうではないので自分に合った世代のピルを選ぶことが重要です。

第1世代:ノルエチステロンを配合したピルで、古くから使用されています。アンドロゲン作用とエストロゲン作用を有し、生理痛を和らげる効果が優れています。

第2世代:レボノルゲストレルを配合したピルで、服用中の不正出血が他のピルと比べて起こりにくく、休薬期間中のきちんと生理がくる(消退出血がきちんと起こる)のが特徴です。

第3世代:デソゲストレル、ゲストデン、ノルゲスチメートを配合したピルで、アンドロゲン作用(ニキビ、多毛等)が少なく大人ニキビの治療にも効果があります。

第4世代:ドロスピレノンを配合したピルで、アンドロゲン作用がほとんどありません。むくみが起きにくいピルです。

 

卵胞ホルモン成分含量の違い

ピルには黄体ホルモンと卵胞ホルモンの2種類のホルモンが配合されており、卵胞ホルモンの配合量によって「高用量ピル」、「中用量ピル」、「低用量ピル」、「超低用量ピル」に分類されます。また、卵胞ホルモンを配合せず、黄体ホルモンのみ配合した「ミニピル」があります。

高用量ピル:エストロゲンの量を1錠中50μg以上含有

中用量ピル:エストロゲンの量を1錠中50μg含有

低用量ピル:エストロゲンの量が1錠中30μg~35μg含有

超低用量ピル:エストロゲンの量が1錠中30μg以下

ミニピル:卵胞ホルモンを含まず、黄体ホルモンのみ配合したピル