避妊を行ったり、生理周期を正すために利用される、低用量ピル。
さまざまな種類があり、多くの女性に広く利用されるようになりました。
その中でもよく知られているのが超低用量ピルの「ヤーズ」です。
ヤーズの飲み方、リスクや副作用をきちんと知り、ピルは正しく飲めば怖いものではないということを知りましょう。
Contents
月経困難症を改善する超低用量ピル・ヤーズ
ヤーズとは、避妊効果のほか「月経困難症」を改善するための薬です。
生理のときの痛みを軽くすることができ、毎月の月経で起こる体への負担を減らすことができます。
トリキュラー、アンジュ、マーベロンなどのピルとは違い「超低用量ピル」という位置づけ。
薬に含まれているホルモンの量が一定で、生理周期の調整もしやすいことが特徴です。
参照:バイエル薬品株式会社
【https://pharma-navi.bayer.jp/omr/online/bhv_others/141209_YAZ-14-1010.pdf】
また、ヤーズは成分が含まれている実薬が24錠、プラセボと呼ばれる偽薬が4錠になっています。
他のピルはすべて実薬が21錠(プラセボがある場合は7錠)のため、ヤーズは他のピルと少し違っていることも知っておきましょう。
ヤーズの正しい飲み方・初めて飲む方
ヤーズは他のピルと同じように、毎日決まった時間に1錠ずつ服用します。
飲み始めは「月経が始まった日」からです。
ピンクの薬(24番目まで)を毎日決まった時間に飲み、続けて白い薬(28番目まで)を同じように飲みましょう。
白い薬を飲み終わって1シートが終了したら、次の日からまた新しいシートを飲み始めます。
たとえ生理が続いていても、この周期は変えません。
また、ピルをしばらく休んでいてまた飲み始めたいという方も、同じように月経が再度始まった日から飲みましょう。
ヤーズの正しい飲み方・他のピルから切り替える方
アンジュやトリキュラーといった他のピルを服用していた方がヤーズに切り替える場合、21錠タイプか28錠タイプのピルを飲んでいたかで飲み方が異なります。
服用しているシートの21錠をすべて服用し、休薬期間7日間を設けます。
その翌日(29日目)から、ヤーズを飲み始めましょう。
例:水曜日に21錠目を服用した場合、木曜日~翌週水曜日まで休薬期間、木曜日からヤーズ服用
服用しているシートの28錠をすべて服用したら、次の日(29日目)からヤーズを飲み始めます。
参照:バイエル薬品株式会社
【https://pharma-navi.bayer.jp/omr/online/bhv_others/141209_YAZ-14-1010.pdf】
ヤーズの正しい飲み方・副作用や注意点
ヤーズはまれに「血栓症」という病気が起こります。
血の塊が血管に詰まってしまうことで、息苦しさや胸の痛み、頭痛、失神、足の腫れなどが症状としてあらわれます。
ただ、ヤーズなどのピルが特別血栓症リスクが高いということではなく、妊娠中・分娩後(~12週)の女性の方が圧倒的な高リスク。
そのため、非常にまれな副作用であることを知っておきましょう。
- 適度な運動
- 水分をしっかり摂る
- たばこを吸わない
体に血栓症が起こりやすい環境を作らないことが大切です。
また、飲み始めの1~2か月は頭痛や軽い吐き気といった副作用があらわれることも。
ヤーズを飲み続けていくうちに体が慣れるため、おさまっていくのを待ちましょう。
ヤーズは保険適用!正しい飲み方で生理をコントロールしよう
毎月やってくるひどい生理痛に悩まされているという方、我慢せずに「ヤーズを飲む」という方法があることを知っておきましょう。
ヤーズは月経困難症の治療に使われるため、保険適用となるピルです。
そのぶん、診察(血液検査や超音波検査など)が必要になりますが、診察料と合わせると他のピルと価格は大差ないことも。
病院によって価格設定が異なっているため、事前に確認しておくことをおすすめします。
正しい飲み方やリスクを知り、体のために生理をコントロールしていきましょう。